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ネパール地震被災一家追う 「世界でいちばん美しい村」札幌で上映中

2017年7月27日 北海道新聞夕刊

ネパール地震被災一家追う

「世界でいちばん美しい村」札幌で上映中

2015年のネパール地震により壊滅した人口約4千人のラ プラック村を追ったドキュメン タリー映画「世でいちばん美 しい村」の石川梵監督が24日、 上映館の札幌・シアターキノで、 避難キャンプなどで懸命に生き る村人の姿と魅力について語っ た。

石川監督はフォト・ジャーナ リスト。地震発生から2日後に 日本をたち、カトマンズ盆地を 取材後、車と徒歩で2日かけて 震源地に近いラプラック村に入 った。当初は取材目的だったが、 繰り返し村へ入るうちに救援に携わるようになり、澄んだ瞳を 持つ14歳の少年アシュバドル一家との出会いから、初の映画製作に取り組んだ。

上映後、石川監督は「少年の 目線で撮れば、良いものが撮れると思って撮影を始めたが、彼 の妹で7歳のプナムというスー パースターが現れた」と会場を 沸かせた。一見、無邪気に見え るプナムだが、地震で友達を亡 くした悲しみに耐えており、隣 で寝ている人が寒さに震えてい ると、そっと布団を掛け直して くれる子だという。

「アシュバドル一家は皆優し いし、村の看護師ヤムクマリな ど、登場人物はまるで神様がキ ャスティングしたかのようだ」 と、一人一人の魅力を語った。 石川監督によると、3万円あ れば村の子供1人を1年間私立 学校へ通わせることができると いう。映画のホームページ (https://himalaya-laprak. com/)の「スペシャルコンテ ンツ」で奨学金「プナム基金」 を募集している。シアターキノ で8月4日(金)まで上映の予定。 (土屋孝浩)