『リュミエール!』上映と中島洋レクチャー&熊谷文秀さん作品解説

12/28(土) リュミエール兄弟による初めての映画が上映されたのが、139年前の12月28日でした。そのことによって、世界の映画史研究家のほとんどは、この日を映画の誕生と位置付けています。

そこで、キノ映画講座の4回目として、映画が誕生するまでの先人たちの想いと流れをキノ代表中島洋が紹介するレクチャー「映画前史から映画の誕生へ」(約30分)を行います。そのあと7年前にシアターキノで公開した「リュミエール!」を上映します。また、ロビーでは、映画史に合わせた作品も作っているアーティストの熊谷文秀さんが、最新作の動く彫刻「SWIMMERS」を展示していますが、その作り方や、面白い見方を解説してくれます。

映画を誕生させたリュミエール兄弟にリスペクトしつつ、139年前に思いを馳せたいと思います。

※夕方あたりの時間を予定していますが、正式の時間は12/24(火)に決まります。

※料金は通常料金ですが、招待券は使えません。

 

★「リュミエール!」「2016/90分/フランス/GAGA配給」

「映画の父」と称されるリュミエール兄弟が遺した膨大な作品群からセレクトした映像で構成された、リュミエール兄弟へのオマージュ作品。1895年12月28日パリ。ルイ&オーギュスト・リュミエールの兄弟が発明した撮影と映写の機能を持つ「シネマトグラフ」で撮影された映画「工場の出口」など10本の作品が世界初となる有料映画上映会で上映された。1本の長さが約50秒という短い時間ながら、それぞれの作品で取り入れられた演出、移動撮影、トリック撮影といった撮影テクニックは、現在の映画の原点とも言われている。カンヌ国際映画祭総代表で、リヨンのリュミエール研究所のディレクターを務めるティエリー・フレモーが、リュミエール兄弟が1895年から1905年の10年間に製作した1422本の短編作品から108本の作品を厳選し再構成。日本語吹替版ナレーションを落語家の立川志らくが担当。

★熊谷文秀「SWIMMERS」(12/18~キノロビーで展示、解説は12/28です)

熊谷さんは、コンピュータとアナログ両方を活用した動く彫刻を数多く作っておられますが、今回は「円盤の上には何も動くものは乗っていませんが、円盤を回転させデジカメ越しに覗くと立体アニメが出現します。肉眼で見る限りではグルグル回っているだけで何が何だかさっぱり分かりません。原理自体は200年ほど昔からあるものですし、AIを駆使したような最新アートなどとは比較にすらならない単純さですが、その単純さ故、そこから生まれるささやかな不思議さは普遍のものなのかも知れません。」と語っています。

まさしく、映画の誕生へとつながっていますね。