シアターキノTOP > キノを訪れた人々 > 奥原浩志監督
奥原浩志/36歳/東京都杉並区在住/映画カントク
■お越しになった目的は何ですか?また、お越しになっての感想もお願いします。
10年ぶりくらいに札幌に来ました。キノがステキに様変わりしててうれしかったです。
■最近見た映画でお気に入りは何ですか?
「血と骨」「ジェリー」などです。
■今現在の、マイベスト3の映画は何ですか?
ベストは「がんばれベアーズ」。2位以下はいっぱいあります。「クーリンチェ少年殺人事件」が2位かな?
■物、人、本、音楽、食べ物、場所・・・などなど、お好きなものを何か教えて下さい。
好きな物はエレキギター。人は羽生善治。本は宇宙関連のもの。
音楽は「青い車」サントラ!!食べ物は酒とサクランボ。場所は江ノ島。
■お休みの日はどのように過ごしていらっしゃいますか?
何かしようと思った頃に終わってる
■シアターキノのお客様に、メッセージをお願いします。作品のご紹介などもございましたら、お願いします。
とにかく通ってどんな作品でも観て下さい。我々はお客さんにのみ支えられて生きています。 「青い車」よろしくおねがいします。
通常料金
プレミア上映にて観客とのティーチインを要約して掲載致します。(赤字=奥原監督)
監督は脚本も書いていますが、あけみ、リチオの出会いはどのように考えますか?
ナンパかなーと思っています。脚本は向井さんと一緒に書いていて、普通に出会ったふたりにしたかった。
キャスティングで監督から特にこの人に、というのはありましたか?
やりませんか、と企画がきたもので、原作ものも初めて。今まではオリジナルだったので、全然知らないプロダクションやスタッフと一緒にやるのは、ひとつのチャレンジでした。キャストはまっさらでいきたかった。ただし、このみ役は宮崎あおいでいきたい、と初めから思っていました。原作と映画のこのみは違う、その違いを宮崎あおいでいこうと。姉に「しのつかさんと寝た」と言える役者はなかなかいません。この台詞が言えるのは、あおいしかいないだろう、と。
車の中のなぞなぞですけど、「すわっているのにたっているのは?」の答えは何ですか?
答えは「時間」です。
音楽の曽我部恵一さんは、どういういきさつで決まったのですか。
脚本を書いているときにかけてた曲、スピッツの曲にしようかと思いましたが、とてもスカッとした感じで終われないので×にしました。歌もの、クラブの音楽、人の手作り感のあるものを作ってくれる人って思って、曽我部さんにお願いしました。
ロケは、どのあたりでされたのですか。
ロケは東京の近辺で、12〜13日間で仕上げました。予算の関係が大きいですね。
暗転が多い、という印象と、今の時間と過去の時間がよくわからない気がしたのですが。
狙いとしては、あまり気持ちよく見てほしくない、リズムをくずしたいと思ったからです。パソコン編集を初めて試みたこともあり、今までのリズムと違った。それが居心地の悪さになっているかもしれません。
監督が気に入っているシーンはどこですか。
一番好きなのは、「リチオ」という男。わけわかんない男だけれど、わかんないまま作っていいのかと思っていました。ラストの方で、うしろ姿で海に立っているリチオがいて、これがリチオだ、と思いました。そのことが印象に残っています。リチオの引きのシーンです。
「リチオ」という男に対しての、監督の解釈を聞きたいのですが。
言葉で説明するのは、すごくむずかしいなー。逆にどう思った?
原作はマンガですが、絵コンテは描きますか?
絵コンテは描きません。現場で人間を入れてみないと発見できないから。現場で発見できることが面白いので、絵コンテは描かないなー。
人のアップが多いと思ったのですが、原作のカットのせいですか?
原作で使用しているのは、駐車場からラストのシーンのみ。原作を読んでいない人のために創ろうというところからスタートしました。しかし、原作の影響は大きいですね。風景ひとつとっても、原作に近いとあとで気づきました。ラストのくだりは、原作中心に入れています。
チラシにある、「ただ、どうしようもなく、好き。」っていうコピーは、誰が考えたのですか。
「ただ、どうしようもなく、好き」については、配給の宣伝部が決めたものです。なぜ、このコピーなんだろうと。ARATA君と飲んでた時に、やっぱりこの言葉なんだ、と納得しましたけど。
あひるは本物ですか?首がかたい気がしました。
本物でしょー。(笑)
感想ですが、こんなに息を詰めて映画をみたことはありませんでした。これから3回くらい見るかも知れません。
(司会) 映画講座で「波」を見ました。「波」は自主制作150万、「ラブドガン」の渡辺謙作監督主演ですが、撮りたいという気持ちがあれば実現できる!という証かもしれません。監督の作品はドライでクールに見えますが、大切にしていることは、かなり熱いように見えますが。
現場の持っている空気をとても大切にしています。現場はけっこうツラいですが、撮っているときが一番好きで、スリルがすごくあってギャンブルのようなんです。映画は作りもんだけれど、映画で収められるのは一回きり、そこで起こっていることは一回限りのチャンスで、その一回を逃したらもう撮れないかもしれない、と思うスリルが、自分に映画を撮らせていると思っています。
(司会) いかに現場で映画に誠実に向き合っているか、その大切さが伝わってくるティーチインだったと思います。奥原監督を札幌にお招きできて、本当に良かったと思います。ありがとうございました。