| プレミア上映にて観客とのティーチインを要約して掲載致します。(赤字=奥原監督) |
| 監督は脚本も書いていますが、あけみ、リチオの出会いはどのように考えますか? |
| ナンパかなーと思っています。脚本は向井さんと一緒に書いていて、普通に出会ったふたりにしたかった。 |
| キャスティングで監督から特にこの人に、というのはありましたか? |
| やりませんか、と企画がきたもので、原作ものも初めて。今まではオリジナルだったので、全然知らないプロダクションやスタッフと一緒にやるのは、ひとつのチャレンジでした。キャストはまっさらでいきたかった。ただし、このみ役は宮崎あおいでいきたい、と初めから思っていました。原作と映画のこのみは違う、その違いを宮崎あおいでいこうと。姉に「しのつかさんと寝た」と言える役者はなかなかいません。この台詞が言えるのは、あおいしかいないだろう、と。 |
| 車の中のなぞなぞですけど、「すわっているのにたっているのは?」の答えは何ですか? |
| 答えは「時間」です。 |
| 音楽の曽我部恵一さんは、どういういきさつで決まったのですか。 |
| 脚本を書いているときにかけてた曲、スピッツの曲にしようかと思いましたが、とてもスカッとした感じで終われないので×にしました。歌もの、クラブの音楽、人の手作り感のあるものを作ってくれる人って思って、曽我部さんにお願いしました。 |
| ロケは、どのあたりでされたのですか。 |
| ロケは東京の近辺で、12〜13日間で仕上げました。予算の関係が大きいですね。 |
| 暗転が多い、という印象と、今の時間と過去の時間がよくわからない気がしたのですが。 |
| 狙いとしては、あまり気持ちよく見てほしくない、リズムをくずしたいと思ったからです。パソコン編集を初めて試みたこともあり、今までのリズムと違った。それが居心地の悪さになっているかもしれません。 |
| 監督が気に入っているシーンはどこですか。 |
| 一番好きなのは、「リチオ」という男。わけわかんない男だけれど、わかんないまま作っていいのかと思っていました。ラストの方で、うしろ姿で海に立っているリチオがいて、これがリチオだ、と思いました。そのことが印象に残っています。リチオの引きのシーンです。 |
| 「リチオ」という男に対しての、監督の解釈を聞きたいのですが。 |
| 言葉で説明するのは、すごくむずかしいなー。逆にどう思った? |
| 原作はマンガですが、絵コンテは描きますか? |
| 絵コンテは描きません。現場で人間を入れてみないと発見できないから。現場で発見できることが面白いので、絵コンテは描かないなー。 |
| 人のアップが多いと思ったのですが、原作のカットのせいですか? |
| 原作で使用しているのは、駐車場からラストのシーンのみ。原作を読んでいない人のために創ろうというところからスタートしました。しかし、原作の影響は大きいですね。風景ひとつとっても、原作に近いとあとで気づきました。ラストのくだりは、原作中心に入れています。 |
| チラシにある、「ただ、どうしようもなく、好き。」っていうコピーは、誰が考えたのですか。 |
| 「ただ、どうしようもなく、好き」については、配給の宣伝部が決めたものです。なぜ、このコピーなんだろうと。ARATA君と飲んでた時に、やっぱりこの言葉なんだ、と納得しましたけど。 |
| あひるは本物ですか?首がかたい気がしました。 |
| 本物でしょー。(笑) |
| 感想ですが、こんなに息を詰めて映画をみたことはありませんでした。これから3回くらい見るかも知れません。 |
| (司会) 映画講座で「波」を見ました。「波」は自主制作150万、「ラブドガン」の渡辺謙作監督主演ですが、撮りたいという気持ちがあれば実現できる!という証かもしれません。監督の作品はドライでクールに見えますが、大切にしていることは、かなり熱いように見えますが。 |
| 現場の持っている空気をとても大切にしています。現場はけっこうツラいですが、撮っているときが一番好きで、スリルがすごくあってギャンブルのようなんです。映画は作りもんだけれど、映画で収められるのは一回きり、そこで起こっていることは一回限りのチャンスで、その一回を逃したらもう撮れないかもしれない、と思うスリルが、自分に映画を撮らせていると思っています。 |
| (司会) いかに現場で映画に誠実に向き合っているか、その大切さが伝わってくるティーチインだったと思います。奥原監督を札幌にお招きできて、本当に良かったと思います。ありがとうございました。 |
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